不動産業
2009年、ファイナンシャルクライシスにより、不動産業界を取り巻く状況は一変した。業界の異端児として一斉を風靡してきたD社だが、ビジネスモデルは徐々にコモディティ化。創業社長の力だけでは限界に陥った。
成功体験が生んだ連帯感。
2018年、リーダーの意識改革を狙ったプロジェクトがスタートした。次世代のリーダーを担うメンバー20名を選抜。3ヶ月間のコーチングにより、各人のリーダー意識の格上げと、そのプロセスにおいて企業への帰属意識を高めるダブルアプローチをとった。個としてのリーダー意識と、他者との建設的な関係性の両立。理想とする本質的なチームのあり方をプロセスの中で体現していく。
従来は極めて個人商店的な感覚を持ってきたリーダーたち。尖りに尖った個が、初めて直面する他者との協業、そして、関係性の構築であった。逃げ隠れできない自分との対峙によって、研ぎ澄まされた感性が生まれる。そこで得た人間としての本能的感覚。そして、プログラムを通じて得られる達成感や連帯感。人と人が関わり、人を巻き込み、相手を大切にする。プロ同士が一つのチームとなった。
たった3ヶ月で驚くような成果。
その感覚がビジネスへ移行する。もとよりビジネス感覚の鋭いリーダーたち。新しい武器を得た彼らが、価値を生み出すのは容易いことだった。彼らが連帯したことで、3ヶ月で150億のバリューアセットが生まれた。当の本人たちでさえ、驚くような結果。良いだけではない、強いチーム。これからの組織に求められる本質的なチーム力が生まれた。
不動産の横流し売買の時代は終焉を迎えた。今後は付加価値を創造し、ハイバリューで展開していく時代へ。このエコシステムの突破口を創り上げた。チームがワークするための本質的な姿勢と方向性に皆が気づく。チームでお互いを鼓舞して行くことで、サスティナブルな組織成長をもたらす。この結果がもたらしたのは組織の活力。力を得た組織は、新たな不動産市場の付加価値創出モデルに本気で挑む。今、トップ経営陣自らが次のステージへのチャレンジを仕掛けている。