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「シニア社員のセカンドキャリア」を考える共創ミーティングレポート

2025.04.28

「シニア社員のセカンドキャリア」を考える共創ミーティングレポート

その先の未来へ ― 着火された人材をどう活かすか

Reigniteの3つのフェーズを通して、自らの意志で動き始めた人材が、次に進むべきステージ。それは、「再び企業の中で力を発揮する」ことと、「企業の外で新たな挑戦に踏み出す」ことの両輪です。

社内での再配置・再活用という選択肢

一度、火が灯った人に対しては、会社としてももう一度期待をかける価値があるのではないでしょうか。

「この人は本気だ」「この人はまだやれる」――そう確信できる社員に、適切な役割やポジションを再び与える。そのためには、社内でのアセスメントやアサインメントの仕組みが必要になってきます。

単なる配置転換ではなく、その人の内発的動機や再確認された価値観に基づく「リマッチング」。

これは、企業の中で再び意志をもって動ける人材を、戦略的に活用していく重要なステップになるはずです。

社外との接続と、新しいコミュニティの可能性

一方で、組織の外と接点を持ち始めた人材にとっては、「企業の枠を超えたコミュニティ」も非常に有効です。

たとえば、私たちのプログラムでモンゴルに行かれた方々は、その後もLINEグループなどでネットワーキングを続け、「次はこんなことをやろう」とアイデアを出し合いながら、新たな挑戦に向けて動き出しています。そこには、役職や会社を超えた「同士」のような関係性が生まれています。

こうした社外の越境型コミュニティは、社内だけでは決して生まれない「共創の空気」を育てます。

もちろん、個社でそうした仕組みをゼロから創るのは難しいかもしれません。だからこそ、複数企業の参加者をまたぐ「ゆるやかなネットワーク」をつくることで、シニア人材の新たな挑戦と再成長の基盤になりうるのではないかと、私たちは考えています。

Reigniteの全体像と今後に向けた問いかけ

ここまでお話してきた内容を、あらためて整理すると以下のような流れになります。

  1. 入口:まずは「Awake the Self」――動物との触れ合いなどを通じて、自己承認・自己肯定感を取り戻す
  2. 探求と棚卸:自己の価値観を掘り下げ、人的資本の「棚卸し」を行う
  3. ビジョン化:未来像を自ら描き、キャリアの地図を手にする
  4. 実践フィールドへ:社内再活用、社外活動、越境コミュニティなど、それぞれの「次のフィールド」へと接続する

このようなステップを経ることで、「再着火された意志ある人材」が、企業の中でも外でも、その力をもう一度発揮できる状態へと移行していく。そんな仕組みを目指しています。

皆さんの企業でも、すでに一部こうした取り組みが始まっているかもしれません。あるいは、「これから何か動きをつくっていきたい」と感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

この流れについて、ぜひ皆さまのご意見やご感想をお聞かせいただければと思っています。「こうしたらもっと良くなるのでは?」「こんな知見がある」というアイデアを、ぜひこの場で共有いただければうれしいです。

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