皆さん、本日はありがとうございました。最後に少しだけ、これからの話をさせてください。
5月か6月頃に、まずは「触れてみる」ための場を用意したいと考えています。それは単なるセミナーでも研修でもなく、「何かが始まる予感のする場所」です。その一つとして、私たちが支援を続けている能登の地域を舞台にしたプログラムも視野に入れています。もちろん、被災地支援そのものが目的ではありません。でも、そこで見聞きする現実、対話、人とのつながりが、自分の内側にある「大切にしたい価値」に火を灯す、そんな機会になればと思うのです。
たとえば、「あの人とこの人を、まず行かせてみたい」。そんなふうに感じる方がいらっしゃれば、ぜひ私たちに教えてください。これは、人事部門主導の戦略や企画といった話ではなく、「ウィルを持った人たち」の手によって生まれていく動きです。だからこそ、会社の制度や役割、キャリアの枠組みとは少し違ったところから始めたい。「こうしなさい」というプログラムではなく、「まず一歩、触れてみませんか?」という提案です。
私たちはこの構想を「ウィルパワーの森」と呼んでいます。ウィルがある人たちが集まり、響き合い、根を張り、枝を伸ばしていく─。それはいつか、企業の未来の風景を変えていく「森」になっていくと信じています。
能登に行かれたこと、ありますか?
東北には「復興ツーリズム」などもありますが、能登はあまり知られていません。でも、1年3ヶ月経った今も、まだ「手がついていない」ような現場が、確かにそこにあるんです。「ここは本当に日本なんだろうか?」。そんな光景を目の当たりにすることが、自分の奥に眠っていた「何か大切なもの」を呼び覚ますきっかけになるかもしれません。
まずは小さくていい、一歩を踏み出してみませんか。誰かの背中を押す力に、あなたがなるかもしれない。そして、あなた自身が、自分の人生を再び歩き出すための火種を、そこで見つけられるかもしれません。
少し時間がオーバーしてしまいましたが、今日のところはこれで締めくくりたいと思います。本当にありがとうございました。