企業経営×健康

8. 命を救うこと、世界を救うこと

八木:ありがとうございます。最後もうあと5分ぐらいになるんですが、先生に質問のある方はいらっしゃいますか。先生よろしいですか?

須磨先生:どうぞ。

参加者A:先生、貴重なお話をありがとうございました。私は今プロセスワークという心理学を勉強していて、特に心の問題と、身体症状の関係性を勉強しています。身体症状は病気でありながら、一方でメッセージでもあるという考え方を勉強していて、そういう観点で見ると、心臓疾患に苦しむ方々にとって心臓病というのは、どういうメッセージがあるのでしょうか?

須磨先生:心臓病と言っても、さっき言ったようにいろんな種類があるんです。生まれついて持っている人もいれば、治すのが難しいというのもあるし、不整脈みたいに気にしないほうがよく治るというのもある。狭心症や心筋梗塞という部分で言うと、やっぱり血管が傷むというのは、食べ物、運動もあるけど、メンタルストレスが一番大きいんです。持続的にアドレナリンとか良くないホルモンが出るから、血管がどんどん傷んでいくんです。もちろんリラックスしたほうがいいけども、ただ、病気が結構進んでいるのにリラックスされても困るんで、リラックスするためには今の状態をきちんと把握しておく。そして、今は大丈夫だよっていう、それを自分の安心として、お守りとしてすがすがしい気持ちで過ごすと、今度はストレスも減るわけです。だから、vicious circleで、悪いストレス、心配をするから余計なホルモンが出て、実際血管も傷んでくる。血管も傷んでくるからなんか妙な感じがする。余計心配になってストレスが講じるっていう、そっちをバンと切り替えるためには、1回自分の今の状態をきちんと明解に知っておくという、そこがスタートラインになると思いますね。

参加者A:ありがとうございます。

Hiro:最後もう一人ぐらい、お聞きしたいなと思います。

参加者B:こんにちは、よろしくお願いします。須磨先生にお伺いしようと思ったのが、私は会社の中で人事としていろいろな変革をリードする時に、「死ぬわけないから」「誰も死なないからやっちゃいなよ」っていうのを、自分のキーワードにして部下を鼓舞していたんです。でも須磨先生は、新しい手術をする、新しいやり方をするときに、もし失敗したら死んじゃいますよね。そういう時に、どうやってご自身を鼓舞していたのか、もしくは周囲の方々の協力を得ていたのか、そこを聞きたいと思いました。

八木:いい質問だ。

須磨先生:要するに、挑戦というのは思いつきや行き当たりばったりでやるものでは決してないんです。氷山と同じで、表に出ている、あの先生がこんなすごいことをやったというだけではなくて、その下に、もう今は助けられない人を明日助けられるようにするためには何をしないといけないのか。そのために、得られる情報を全部集め、会える人と全部会って、その中で自分なりのストーリーを作っていって、そのために必要な道具も開発し、実験もやり、そして心の準備を整えて待つ、チームを育てておく。そのタイミングでポトンと来た時がやり時で、それは誰にだってそういうことが来るんだけれども、なぜか僕は、そのやったことが世界で初めてとか、日本で初めてとかだったんですが、一番上になりたいと思ってやってきたわけじゃないんです。

ただ、やっぱり今の医療では助からないという人たちがいっぱいいるわけです。それを、いや大丈夫だよって言えるようにするのが医者の仕事の半分なんです。今教科書に書いてあることを全部知識として溜め込んで、手術書に書いてあることをその通り上手にできるというのでは、100点ではなく50点なんです。残りの50点は、今助からない人をどうやったら助けられるのか、それがとても大事です。だから医者にはクリエイティブマインドというのが絶対に必要だよということを、いつも講演の時に学生たちに言うわけです。誰もやったことないことをやるんです。やらねばならないんです。でも、そのための準備というのが必要で、これをやったら今有名になるからといって、いきなりポンとやりましたという人がいるけど、それは挑戦ではない。

もう一つは、結局一番目になるということはものすごいストレスなんです。周りから大体良いことを言われない。なんでいつもあいつやねんと、よく聞かれるんですけど、別に一番を狙ってやっているわけじゃなくて、やった結果が、他の人が誰もまだやっていませんでしたということで、これはもうそういう役割なんです。そう思うしか、もう答えがない、僕の中では。そういう損か得か分からんけど役割を背負いこんで、人より散々苦労してストレスもいっぱい来るんだけど、これはもうしょうがないと、自分はこのために生まれてきたんだからもうやるしかないと。

やる以上は、なぜやるのか、それがもし上手くいった時にどれだけのメリットがあるのか、それをきちんと自分の頭の中に叩き込んで、準備を整えていく。結果がどうであれ、それしか自分を救う道はないわけ。だから、本当の挑戦というのは、1回やって上手くいったらまたやろうとか、駄目だったらもう二度とやりませんって、そんなもんじゃない。これは絶対に必要で、そのための準備は全部整えたと。そうしたらその結果が、最初は悪かったとしても、なぜ悪かったのか、じゃあここをこうやってみようって、10回でも100回でもやり続けて、自分の中でこれはこういうことで、こういう相手に効くというファイナルアンサーを自分が掴むまでは、やり続けるしかないんです。

参加者B:ありがとうございます。しびれました。

Hiro:ありがとうございます。そろそろお時間ということになります。須磨先生、最後に皆さんに一言いただけますか。

須磨先生:とにかく、コロナが続いて世の中大体暗いです。会社もやっぱり経営的にも辛いのと、人間関係も辛いし、やっぱりこの暗い時代を耐えているからこそ、明かりが見えてきた時に、どれだけ前より、よりベターになるかっていう、これもある意味チャンスなんです。元に戻りたいなんて思っちゃ絶対駄目で、せっかくこのチャンスなんだから、次見た時の景色はもっと違う、もっとすごいワクワクする景色にしてやるぞって、思ってほしいです。そのために今自分に何ができるのか、何をやらなければいけないのかを真剣に考えていれば、きっと答えは見つかるし、よりベターな答えが絶対見つかるはずだと思います。

Hiro:ありがとうございます。皆さん今日は、須磨先生だったらなんとかしてくれるんじゃないかっていう感じを受けたと思います。自社のリストに須磨先生のところを一つ置いておくだけでも、ひょっとすると多くの方々が自分で選んでいく可能性があるのではないかと思います。たぶん健診に携わっていない方々も、総務の方とかにご紹介いただいて、先生のところはまだ始まったばかりなので、今だったら受けていただける可能性もあるかと思います。ぜひリストとしてお声がけをしていただけるといいなと思います。ダイレクトに須磨先生のところにおっしゃっていただいてもいいですし、我々にお声がけいただいても構いません。ぜひよろしくお願いいたします。

八木:先生どうも、今日はありがとうございました。今、巷ではウェルビーイングということが随分言われています。そのことのために会社として何ができるか、社員の幸せとか働き甲斐とかいろんなことを言っています。しかし、本当に社員の一人一人の人の健康を守っていくこと、それがベースなんだ、それは会社だけではなくて、家族も救うことになるんだ、世の中を救うことになるんだ、このメッセージはしっかりと受け止めたと思います。ウェルビーイングだけで会社は成り立ちません。しっかりとしたアウトプットを出すことも必ず必要。でも、その時に身体がしっかりしていなくてアウトプットなんか出るわけがない。

人間が生きていくために、なんといっても健康がベースだということ、今日見た動く心臓、汚くなっちゃった血管、頭に叩き込んで、そして社員の健康を私も考えていくし、ここに参加してくれた人は考えると思います。そういう意味で、先生の最後のメッセージ、日本を元気にしようぜということで、心臓も救いますけれども、会社も救って、日本も救って、世界も救うような、そんなことに我々一人ひとりが役に立てればいいなと思いました。素晴らしいメッセージと、素晴らしい画像と、いろんなお言葉をありがとうございました。

Hiro:ということで、このTribe Seminarは終わりたいと思います。僕も最後、自分を大切にできない人は家族守れねえだろうと、会社を守れっこないだろうという、あの言葉は響きました。ぜひ皆さん肝に銘じてこれからもやっていきましょう。ご連絡お待ちしております。それでは、今日1日短い時間ではありましたけれども、ありがとうございました。須磨先生改めてありがとうございました。

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